一級建築士事務所 栗原健一建築事務所


No.16 2025/9/25  ハウスメーカーに依頼の場合、建築士と会ってますか










KenKurihara Mail Magazine
知人の皆様へ 栗原建築事務所からのお知らせです。


 ようやく暑さが峠を越したようですが、皆様はいかがおすごしでしょうか。

 その暑さが続いていた今月の11日に私の事務所のある品川区や隣の港区などの都心部では、かなり激しい雷雨と落雷に見舞われましたが、事務所での作業中の午後3時ころにインターネット接続が突然絶たれました。
 事務所のあるビルのNTTの通信機器が落雷で故障したようで、復旧に5日ほどかかりました。
 ネットが不通となるとほぼ業務が出来なくなりますが、その大切さを改めて自覚した次第です。


 さて、前回及び前々回のメルマガでは、100m2を超える木造住宅の工事をハウスメーカー等に依頼する場合、建築基準法第五条の六では、建築主が工事監理者を定めることが規定されているにもかかわらず、ハウスメーカーは上記の規定を依頼者に知らせずに自己の管理下にある建築士を名目上の工事監理者とし、実際は現場監督まかせになることがあり、結果として正しい工事監理がおこなわれず安全な建物が出来ない危惧のあること、そしてその対策として「住宅建築アドバイサー業務」を提案しました。


 今回は、ハウスメーカーなどに設計施工を依頼した場合、依頼者である建築主が設計担当建築士との直接のやり取りが行われない場合があるのではないか、それで良好な設計ができるのだろうかという危惧についての話しです。

 なお、木造住宅でも100m2を超える場合は建築士(1級、2級、木造)でなければ設計はできません。(建築基準法、建築士法の規定)


 建て主がハウスメーカーの設計担当建築士と直接打合わせなどを行わない実態があり、その結果として建て主の意向に沿わない設計が行われる危険があるのではないかとの指摘をします。


 われわれ設計事務所では、依頼者である建築主の方と建物についての希望、予算、その他の条件をお聞きし、法的、地形的条件の中でなるべくその条件に沿った設計を行うことが大前提です。

 住宅を新築する建て主は、かなりの覚悟で決断をしたはずです。
 住まいと暮らし方に相当の「思い」があるはずです。
 それを、伺い、寄り添って最適な設計を心がけます。


 最近のハウスメーカーの設計力はあなどれません。良好な雇用条件で集められた優秀な建築士が力を発揮しています。特に、規格型住宅ではその設計力が生かされます。
 自由度がない工場生産の規格型住宅を選択するというのなら、建築士の出番はあまりありません。


 しかし、プレハブメーカーではない注文住宅を扱うハウスメーカーでは、1軒1軒ごとに建築主の意向を聞いて設計しなければなりませんが、往々にして建築主が希望を述べる相手が設計の資格のない営業担当者であることがあり、この場合建築士と直接会うことがかなり少ないでしょう。

 一つとして同じ形状、条件の敷地はありません。
 私たちの立場からすると、建築主と直接話を伺わずの設計は考えられません。

 営業担当者に希望などを伝えても、それが建築士に正しく伝わるのか、また、建築士の設計意図を営業担当者が建築主に正しく伝えられるのか大いに疑問があります。
 営業担当者は会話も上手く信頼感を与えるタイプが多いようですので、建築士と会う必要性を感じられない場合もあるようです。

 なお、ハウスメーカー所属または下請けの建築士はハウスメーカーの利害に反する設計はしません。建材の選定など、必ずしも建築主に最適な選択が出来るかどうか不確かです。

 これから、設計事務所に依頼するのではなく、ハウスメーカー等に設計施工で住宅建築を発注する場合は、建築士と直接話し合うことが出来るのかどうかを確認して下さい。または、それを条件として提示し受け入れてくれるハウスメーカーを選んでください。

 住宅建築の計画においてハウスメーカーを選択する理由はあるかと思いますが、まず設計事務所へ相談することも検討していただくと良いですね。











LISTへ戻る 


TOPに戻る