一級建築士事務所 栗原健一建築事務所


No.9 2024/1/9  木造住宅の耐震診断のすすめ










KenKurihara Mail Magazine No.9
知人の皆様へ 栗原建築事務所からのお知らせです。


 新年あけましておめでとうございます。
 しかし、年明け早々の大きな災害には驚かされました。

 今回の能登半島を中心とする北陸地方の大地震、津波、土砂崩れで多くの建物が被害を受けました。
 特に耐震基準が定められた1981年以前の築年数が古い木造住宅の被害が多いようです。
 木造住宅を設計する機会の多い建築士から、そのような住宅にお住まいの方に強くお勧めするのが耐震診断です。

 津波や土砂崩れでは、木造住宅に耐震性があったとしても太刀打ち出来ない状況はあります。この二つの災害に対しては、われわれ設計者としては万全を期するのはかなり難しいと考えます。簡単に言えば、海岸付近や山の斜面の下を宅地として選ばないことしかありません。
 しかし、地震に対しては耐震化で対策は立てられます。
 もっとも、耐震改修には費用がかかりますので、踏み切れない方も多いのでしょう。
 大事な家族や身内の方が、崩壊した建物の下敷きになって亡くなられたことに、大きな悲しみに暮れている方の報道などを見ると心が痛みます。

 ここで言いたいのは、30年以上経過した耐震設計に寄らない木造住宅の所有者の方はまずは耐震診断をしてください。
 1981年以降の建築でも設計・施工不良等で耐震性があるとは限りません。
 耐震診断により耐震改修の必要性や度合いがある程度分かります。その上で、耐震改修の実施の判断をしてください。

 日本全土で、大地震は起こりえます。

 45年ほど前に岡山での住宅設計依頼があった際に、依頼者に対して耐震性を踏まえて設計する旨を伝えましたが、高齢の依頼者はご自分が生まれてから今まで岡山では地震はないので、耐震性への配慮はあまり必要ないとの見解でした。
 私は、当時はそういう地域性があるのかと漫然と同意した経験があります。もちろん耐震性のない設計をすることはしませんでした。
 確かにその地域で100年以上、2,3百年のサイクルでの地震では、地震が起きないと考えてしまうことはあるのでしょう。
 しかし、その後阪神淡路大震災が発生し、東日本大震災もあり、最近の専門家の見解として日本の何処でも大地震の発生は起こりうるとのことで、この見解は我々の常識になったものと思います。

 東京では、ここ30年の間に関東大震災クラスの直下型地震の可能性を言われていますが、東京都では「東京都耐震ポータルサイト」というホームページを開設し、ここで耐震診断とその後の耐震補強への流れを説明していますので、一度ご覧ください。
  https://www.taishin.metro.tokyo.lg.jp/proceed/topic01_01.html

 このサイトでは、木造住宅の耐震診断の基準は、「木造住宅の耐震診断と補強方法」(財団法人日本建築防災協会)が広く利用されており、「誰でもできるわが家の耐震診断」、「一般診断法」、「精密診断法」の3つの方法があることと、それぞれについての説明がかかれています。

 ですから、まずはご自分で「誰でもできるわが家の耐震診断」を行ってみてください。
  https://www.kenchiku-bosai.or.jp/taishin_portal/daredemo_sp/
 その上で必要性を感じたら私たち建築士に耐震診断を依頼してください。
 この都のサイトでは一般診断費用として概ね10万円/棟~20万円/棟程度と紹介しています。

 重ねて言いますが、古い木造住宅をお持ちの方は、地震で本人や身内の方の命を守るために「耐震診断」を行ってください。







LISTへ戻る 


TOPに戻る